ブロードバンド環境の発達により、近年ではインターネット上で従来のやり方とは違ったサービスが多く見られている。なかでも、「動画共有サービス」と呼ばれるサービスが話題になっている。このサービスは動画をウェブサイトに投稿し、それを別の視聴者が共有しあうというサービスである。このサービスが開始された後、瞬く間に利用者数を伸ばし、Web2.0を代表するサービスといわれている。数ある動画共有サイトだが、このサービスを一躍有名にしたのは米国の動画共有サイトのYouTubeである。YouTubeは当初3人だけで設立された小さな会社であったが、後にGoogleによって16億5000万ドルで買収されるなど、様々な話題を呼んだ。現在ではインターネット上でその話題を聞かない日はないと言われるほどに成長している。このYouTubeを中心とした動画共有サイトは、他のメディア市場に大きな影響を与え、新しいビジネススタイルを構築している。しかし、動画共有サービスは違法動画のアップロードといった問題を多く抱えているのが現状である。そこで、この動画共有サービスの成り立ちの背景、動画共有サービスを代表するYouTubeの歴史、著作権問題、そこで可能となる新しいコンテンツ作りなど、このサービスの新しい可能性を考察した。