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小宮山 隆 ゼミ 平成20年度卒業論文
ソフトウェア主体のモーションキャプチャーシステムの考察
大門 弘幸

近年、動画アップロードサイトなどで個人が製作する3DCGなどを見ても個人で作ったとは思えないクオリティを誇っており、個人でモーションキャプチャーを取り入れられれば更に完成度の高い作品が増え、映像界の躍進につながると考えた。そこで個人でも導入が容易なソフトウェア主体のモーションキャプチャに着目した。ソフトウェア主体のモーションキャプチャーとは人間の動きを撮影し、その映像の動きからモーションデータを製作するというもので、安価なソフトとしてKROPSがある。必要な機器はビデオカメラ1台、にパソコン1台で済む。ただ、一方向からの映像だけでどれくらいのクオリティの物が作れるのか、その可能性を探ってみた。

映像の中の人物の各関節にマーカーを割り当てて、ソフトウェアがその間接の後を追いかけることでモーションデータを作ることができるのだが、マーカーが上手く動きを追ってくれず製作には難儀した。

ソフトウェアのマーカーが間接を追いかけやすいように全身タイツを用意し、各関節を赤いスプレーでマーキングしたものを着用し、撮影した映像を読み込ませると普通の服を着ているよりはマーカーが追いかけやすくなった。

しかし、一方向からのみの映像なので3次元的な動きにはついてはこれず、結局9割は人間の手で1コマづつマーカーを動かす作業になってしまった。

以上のことからKROPS自体はあまり使えるソフトではないということがわかった。

KROPSよりは高額になってしまうが他にも比較的安価なソフトとしてPV Studioという2方向からの映像で制作できるソフトもある。今後ソフトウェアの改良が進み安価かつ完成度の高いソフトが開発されることを期待したい。