この作品は「東京情報大学・情報サービスセンター」のガイダンスビデオを、同センターからの依頼によって制作したものである。
東京情報大学・情報サービスセンターには、「情報システム部」と「図書情報部」の二つのセクションがある。「情報システム部」は、学内の情報関連の機器の利用や学内ネットワークを管理しており、主として本学1号館の実習室や学内全体のネットワーク環境などの整備や各種サポート業務を担っている。「図書情報部」は図書館(総合情報センター棟)における図書の貸出や管理・運営のほか、本学の学術情報コンテンツの作成、課外学習講座(スコーラ)の支援などをおこなっている。
この2つのセクションについて、それぞれ約4分と約7分の番組を制作した。どちらも映像ゼミ生をMCに起用し、ナレーションを交えながら各部署を紹介して歩くというものである。「情報システム部編」(4分39秒)では、同部の概要と、本学のシステムが08年9月から最新のバージョンへ移行したことを説明したあと、学内の実習室やネットワーク環境、学生によるサポート体制などについて解説した。「図書情報部編」(7分6秒)では、総合情報センター棟の概要、2〜3階の図書室における図書の閲覧や貸し出しサービス、利用上の注意、各コーナーについての説明という構成である。
この番組は、2009年度の以降、新入生や在学生へのガイダンスの場で実際に使用されるものだが、在学生でも同センターについて理解していないところは多いと考え、センターが大学教育に果たしている役割や意義、利用上の注意事項などについても丁寧に触れた。
制作に際しては、最初にセンターから原案を貰い、これを修正してシナリオを作成し、絵コンテを描いた。映像ゼミ生の協力のもとに、ドリーなども駆使しつつ撮影を行い、編集に際してもゼミ生たちからアドバイスを貰いながら完成させた。
この作品で重点を置いたのは、シンプルでわかりやすいものにするということである。最初のシナリオ考案の時は、学生らしく少しユーモアを交えた内容も考えたが、あまり余計なものが入るとかえって理解の妨げになると考えなおし、同センターの紹介と利用方法の説明という点に絞って表現することにした。映像だけではわかりにくいポイントでは、テロップやスチルを用い、視聴者が一度見ただけでも理解出来るように編集した。
これまで映像ゼミの中で様々な作品制作に関わってきたが、自らがディレクターとなり、シナリオ・絵コンテを作成し、スタッフを指揮するということを実践してみると、まだまだ力不足であったことを痛感した。しかし仲間に助けてもらいながら一つの作品を完成する事ができ、あらためて映像制作の難しさを知るとともに、チームでものを創るということの面白さを味わった。このような経験は、これからの映像制作をしていくうえで大事な糧となるに違いないと思った。