日中経済関係について [東京情報大学] [情報文化学科] [平成20年度卒業研究概要集] [平成20年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
石塚 省二 ゼミ 平成20年度卒業論文
日中経済関係について
王 微

 中国経済は、1978年に改革開放路線に転じて以来、高成長を続けている。この高成長の原動力となったのは、大胆な対外開放による直接投資の受け入れである。ただし、あまりに急激な経済発展は、中国の社会に様々な矛盾を生み出している。よく知られているのが、地域間の所得格差である。これに加え、国有企業改革、都市における失業と社会保障制度の整備、不良債権、財政悪化など、多くの構造的な問題がある。対外開放以後の日中経済貿易関係の各分野にわり推進される。中国への技術移転を現地生産化の必要性は、日本の産業構造、労働事情の変化により急速に高まっている。また中国側からの技術への要望も高まっており、政府ベースによる対中技術などの経済協力は、両国が経済的、社会的に緊密な相互依存関係にある。しかし、日中経済関係が依存関係で拡大する一方、この間、多くの問題点が抱えている。日本の対中投資の増大が、国内の空洞化に結びつきではないがという「産業空洞化」問題や日本対中貿易の赤字の拡大や中国デフレ輸出によって、「人民元の切り上げ」問題などに日中貿易摩擦にも顕著化している。現在はもちろん近い未来の日本にとって、中国は依然としてほかの国・地域に負けない重要な市場であり、この市場への依存度も確実に高まりつつある。何より、経済のグローバル化の中で、今後の中日両国経済関係は貿易・投資の拡大を中心に、もっと緊密化になると思います。