山本夏彦が残した室内の52年 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成20年度卒業研究概要集] [平成20年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
乾 照夫 ゼミ 平成20年度卒業論文
山本夏彦が残した室内の52年
古川 哲也

自分の部屋には様々なこだわりを持っている人がいると思う。全体的に白をベースとして家具を揃える人、直線的なインテリアで近代的なイメージを与える部屋、日本独自の和をベースに部屋づくりをする人などなど。私自身も、ここにこんなものを置いたらどうなるか、家具の位置を変えてみたらどうなるか、こんな色だったらどうなるかなど、イメージをふくらませることが多々ある。しかし、ひとつひとつは高価であったりおしゃれであったりするデザインのインテリアであったりしても、その配置や周りのインテリアによっては、浮いてしまったり、邪魔と感じる場合も出てくる。

職業にはインテリアデザイナーやインテリアコーディネーターなどの職があり、テレビでは自宅を紹介するような番組もあり、現在、部屋というものは住むという考え方だけでなく、デザイン性も考慮した部屋づくりがおしゃれのひとつとして取り入れられるようになった。

このように、時代の流れにあわせてインテリアの考え方も進化してきた。

私が雑誌「室内」について興味を持った理由は、インテリアを中心とする雑誌として1955年から52年間に渡って刊行され続けてきたというところにある。その52年間の中には、時代とともに移り変わってきたインテリアの歴史が詰まっているのではないかと思い、室内を中心にこのテーマで進めてみることにした。

最初はインテリアの基本と日本のインテリアの歴史について紹介する。そして、中心となる、雑誌「室内」の52年間を、室内とは、掲載されたコーナー、室内52年のダイジェスト、読者の声という形で紹介していきたい。