音楽が特定の気分変化に与える影響 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成20年度卒業研究概要集] [平成20年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
西村 明 ゼミ 平成20年度卒業論文
音楽が特定の気分変化に与える影響
鏡 由紀

人は状況によって聞きたい音楽を選ぶ時がある。つまり、その時の気分によって聞きたいと思う音楽に違いがあるということだ。そこで、ある気分の時、どんなジャンルの音楽を聞くのか調べることにした。また、その音楽を聞く理由は何か、聞いた後気分はどのように変化しているかという気分への影響についても調べた。今回の調査において、手法はアンケートを用いた。

このアンケートでは、聞く前の気分を「楽しい気分の時」「悲しい気分の時」「イライラした気分の時」「ゆったりした気分の時」の4つに想定して回答を行わせた。それぞれの気分について、その気分の時に聞くジャンル・聞く理由・聞いた後の気分について回答してもらった。理由の回答では、楽しい気分・悲しい気分の時は選択式、イライラした気分・ゆったりした気分の時は自由回答式にした。また、音楽自体を聞くか聞かないかについてもそれぞれの気分で回答してもらった。

分析の結果は、まずどの気分においても多くの人が音楽を聞くということがわかった。そして、音楽を聞く人で詳しく見ていくと、まずジャンルとしては楽しい気分・イライラした気分の時はロック・ポップスが、悲しい気分・ゆったりした気分の時はポップス・バラードがそれぞれ多かった。聞く理由としては、楽しい気分・ゆったりした気分では気分に合わせて音楽を楽しむためという傾向が、悲しい気分・イライラした気分では気分を変える・気分を紛らわすというような作用をもたらすためという傾向が出た。聞いた後の気分としては、楽しい気分・イライラした気分・ゆったりした気分の時はポジティブな気分に変わったというのが多かった。悲しい気分の時はポジティブな気分に変わったという方が多かったが、ネガティブな気分に変わった人も約1/3いた。