現在の日本は戦後以降、様々な形で産業が発展を続け、いまや高度情報化社会を迎えるに至り産業の形態も変化をしている。そしてそこに情報産業の構築がなされた。この様ななかで「ゲーム」という媒体が、ひとつの産業の中に入り込んだ。それは先端的な科学技術を備った本来とは異なるものであったといえよう。本稿では、現代の先端情報産業としてゲーム産業をテーマに論ずることにする。産業として捉えた場合のゲームは現状でも多くの優位点があり、将来性があると言えるであろう。そんなゲーム産業を歴史的な背景から読み取りながら現在のゲーム産業との比較分析しつつ、現代先端産業の構造転換の経緯をみて、結果それがどのような形で表れたかを分析し今後の動向とシルバー社会に与える影響を論じていく。主に1章では、産業が誕生するまでに至る過程を振り返る。2章においてでは、高度経済成長において情報化が社会に及ぼした影響を分析することとする。続いて3章においてでは情報化によりゲーム市場が確立され、その歴史を振り返り読み解く。4章においてではゲーム産業の基礎を作ったとされる任天堂の形態の構造転換におけるソニーの歴史を分析することとする。また5章においてでは、新たな顧客を生むための構造転換と市場の流れを読み解いていくこととする。そして、これらの分析を通してゲーム産業の構造転換に関する影響を今後の問題であるシルバー社会に絡めて検討していくことする。