日本の各レベルからみた環境対策 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成19年度卒業研究概要集] [平成19年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
柴 理子 ゼミ 平成19年度卒業論文
日本の各レベルからみた環境対策
中山 裕司

日々生活していて、環境というものを意識している人はどのくらいいるだろうか。常に環境問題というものは人々と密接な関係にある。地球温暖化、大気汚染・水汚染・土壌汚染、産業廃棄物、家庭ゴミ処理、森林破壊など、環境問題という言葉から思いつくものを挙げたらきりがないだろう。これらは、人間が今まで自由に生活してきた代償といえるのではないだろうか。地球温暖化については私たちの生活を脅かしていくものであり、早急に改善していかなくてはならない問題である。

日本は、二酸化炭素排出国では、世界で4番目である。また、最も二酸化炭素を排出しているアメリカが京都議定書から離脱している現在、日本が背負う責任も大きいのではないか。また、国際交渉の場でも、各国の利害が対立して停滞しているのが現状である。先進国と発展途上国間の溝は大きい。発展途上国の中でも経済成長が著しい中国、インドなどの新興国は、二酸化炭素排出量では先進国に並ぶほどである。まずは、各国が着実に減らす努力をしていくことが大事なのかもしれない。

それらを踏まえた上で、政府、企業、自治体、NGOと各レベルから日本の環境対策について考察していきたい。

論文の構成として、第1章では、日本政府の対策について述べている。まず、現在に至るまでの流れから、国内・国外政策、日本の立場について述べた。第2章では、環境と密接な関係のある企業についてである。代表的な企業を例に挙げて、どのように取り組んでいるのかを調べてみた。第3章では、政府よりも、さらに地域に密着した対策を行っている自治体について、どのような利点があり、課題があるのかを中心に述べている。そして第4章では、政府や自治体、企業とは違って、市民の立場にいる環境NGOの対策について述べている。

各章とも、違ったレベルを取り挙げているが、それぞれの分野から見ていくことで、今後、どのように取り組んでいくことが最適なのかを知ることができればいいと思う。また、この論文を通して、環境問題に対しての意識を高めるきっかけにしたい。