SIPS 2001では市販の画像処理アプリケーションに大幅に近づけることに成功しているものの、実現していない機能が数多く存在する。
そこで、本研究ではより改良版の「SIPS 2008」を完成させ、「SIPS」の可能性を検証していくと同時に画像処理教育の一助になるプログラムを完成させることが本研究の目的である。
当初の計画では簡単な画像処理のみで問題を解決した新規プログラムを完成させ、SIPS 2001にその完成した機能を実装して改良を行い「SIPS2008」として研究を完成させるといった形にした。しかし、結果は処理画像の一部を選択して処理を施すことが可能になる「選択処理内での画像処理」機能と数回画像処理を繰り返した場合、「戻る」ボタンを押すと一回前の処理画像を出力し、「進む」ボタンを押すと一回後の処理画像を出力する「進む・戻る」機能しか完成せず、他の問題は解決モデルを提案するにとどまり「SIPS2001」に実装するまでには至らなかった。
因みに「SIPS」とはSasama seminar Image Processing Systems for Education& Research の略で、当笹間ゼミにける教育・研究用の基礎的画像処理システムのことである。主にゼミ生の研究ツールに用いられ、画像の処理、処理結果の比較検討・評価などに使われている。