私達は生きていく上で様々な音を耳にする。その中には楽しくなるような音であったり、悲しくなるような音であったりと様々な心理効果をひき起こす音がある。それらを研究していけば、どの様な音を出せば人が特定の心理効果を表すかが分かると思い、様々な学問を用いて考察した。まず音がどのようにして聞こえるか、つまりどのようにして人間は音を認識しているかを医学的な面での考察。最初に耳の機能と構造についてや可聴域、方向感などである。次に耳と脳を繋いでいる脳幹神経系の構造について、そして最後に大脳皮質の構造についてである。次は聴覚の定義や疑問点、音が聞こえる為に必要な事、1/fゆらぎなどの科学的な面での考察。そして最後にクオリア問題という哲学的な面での考察。しかし最終的にこれらを踏まえて導き出された結果は当初の予想とは異なる「全ての人間が同じ心理効果を表す音は存在しない」というものであり、それを主に哲学的な問題を理由として述べている。