アメリカから生まれた音楽、ジャズ。誕生からおよそ百年を迎えたその音楽文化はいまや映画、ドラマ、街中であふれているにも関わらず詳しい人は少ない。その原因の一端にはジャズが気難しい音楽というイメージが定着しているためのようだ。またクラッシックと同じ芸術音楽という一面も、身近に感じられない要因としてある。

そこでジャズを若い人により身近に感じてもらえるよう、歴史的観点から、またジャズを楽しむためのポイントを解説することにした。さらに、ジャズ界を代表するピアニストのビル・エヴァンスの人生を紹介することで、より興味、感情移入できるようにした。2視点からジャズの性質を紐解くことによって今まで嫌煙していた方に対しても配慮したつもりである。

本論文により少しでもジャズの魅力を感じていただけたなら、このうえない喜びである。