2007年12月18日で10年目を迎える東京湾アクアライン。過去にどのような経緯で作られ、今どのような効果を持ち、将来的にどのように変わっていくのかを調べた。
東京湾アクアラインは国家が行う公共事業の愚かさ、浪費構造を端的に表していた代表であった。「景気対策」を口実に、その事業が本当に役に立つのか、どうしても必要なのか、ということに関係なく、利権作りのために仕立て上げられたと当時は考えられていた。
1メートルあたり、約1億4000万円ほどの建設費をかけて、大企業に儲け口を与え、他の高速道路に比べ、1キロメートルあたり十倍も高い通行料に設定され、このため通行量が当初予測の数分の一に終わり、巨額の欠損を出していた。当時の東京湾アクアラインの利用料金は片道4000円と有料道路には料金にもなっていた。
10年目を迎えた現在、数度の料金改定を重ね、ETC料金の設定なども功を奏して、交通量(=利用量)も増加しつつある。だが当初の目的である湾岸道路の迂回路、千葉県内の新しい経済圏の創造など、当初の目的を達成するのには至っていない。
さらなる料金の改定の動きとして通行料金800円構想(普通自動車)を捉えて東京湾アクアラインの将来性について考察をした。