投球動作におけるストレートとカーブの動作分析 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成19年度卒業研究概要集] [平成19年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
石井 政弘 ゼミ 平成19年度卒業論文
投球動作におけるストレートとカーブの動作分析
山嵜 雄大
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本研究は、野球の投球動作におけるストレートとカーブの球種の違いによって、どのように投球動作に変化があるのかを分析した。

被験者は男子大学生1名で、身長は168cm、右利きである。投球フォームは、一般的な投球フォームであるオーバースロー型で投球を行った。今回の実験では、硬式ボールを使用し、投球位置からキャッチャーまでの距離を18.44mとして2台のデジタルビデオカメラを使用し、正面、横、高さを2.15mの実験エリアを作り撮影した。撮影した映像をDLT法で3次元座標の算出を行い、身体各部の空間座標をとり分析した。ストレートとカーブの右腕の指先において、リリースポイントではカーブよりストレートのリリースポイントの方が遅い位置でリリースしているが、指先自体の動きには大きな差が見られなかった。身体重心の動きにおいて、ストレートとカーブの重心の変化はほとんど見られなかったが、ストレートの方が10cmほど前方に出ている。

今回の実験では一般的な投球フォームである、オーバースローで投げた時、ストレートでボールを投げた場合と、代表的な変化球のカーブを投げた場合、球種によってどのように体の動きが変化するのか着目し、どのような違いが出るのか比較分析してみたが、今回はストレートとカーブの両方共に大きな変化を見ることができなかった。今後は、経験者の被験者を使いさらに詳しく分析する必要があると思われる。