ソフトボールにおけるスイングフォームと飛距離の関係研究 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成19年度卒業研究概要集] [平成19年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
石井 政弘 ゼミ 平成19年度卒業論文
ソフトボールにおけるスイングフォームと飛距離の関係研究
長谷川 愉賀
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ソフトボール競技は野球のルールやプレイスタイルと似ているが一つ大きな違いがある。それはボールの大きさ・重さである。ボールが大きく重いということはソフトボールのバッティングにおいて飛距離を出すことは容易ではないということである。飛距離を出すためには大きく重いボールを打ち返すような鋭く力強いバットスイングが求められる。そこで、飛距離が出るバッターと出ないバッターのバットスイングの違いを見つけるために被験者A、B、C以上三名の@バットヘッドスピ-ド、A下半身の使い方、B重心移動幅と頭部移動幅、以上三点バットスイングの重要ポイントに着目しDLT法を用い三次元的に分析し、比較・検証した。

結果としては、@バットのヘッドスピードは被験者Aが約34.9m/秒、被験者Bが約33.5m/秒、被験者Cが約34.4m/秒であり被験者Aが最も速いスイングであった。A下半身の使い方は、肩と腰の角度の変化を、前方0度として比較したところ、被験者Aは腰から始動し、それに肩が続いているので腰から肩へと動きが移っていったことが伺えた。文献によると下半身から動かしていくことにより各部の力が少しずつ合わさって大きくなっていくとあるので被験者Aは肩、腰と動かす動作の間ではそのような力の伝達ができていたことが予想できる。被験者Bは腰から始動しておらず、被験者Cは腰から動き、肩が後から動いてきているが被験者Aよりも角度変化が緩やかであった。B重心移動と頭頂移動では頭頂移動幅が被験者Aは約11cm、被験者Bが約15cm、被験者Cが約19cmであった。それに対する重心移動幅はAが約23cm、Bが約32cm、Cが約25cmで頭頂移動幅と重心移動幅の差が大きいのが被験者Bであった。

被験者三名のうち最も飛距離を出したのは被験者Aであった。他の二名より優れているポイントは下半身の使い方とバットヘッドスピードであり、ソフトボールのバッティングにおいて飛距離を出すためには下半身から始動し、上半身へと力を伝えること、より速いスイングでボールを打つことが飛距離を出しやすいスイングであるだろう