ボウリングにおける投球フォームの比較分析 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成19年度卒業研究概要集] [平成19年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
石井 政弘 ゼミ 平成19年度卒業論文
ボウリングにおける投球フォームの比較分析
大澤 健二
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本研究は、ボウリングの投球において理想的なフォームを学習する前と後とでは、投球フォームにどのような変化がみられるかを調べた。

被験者は本大学の男子学生3人で、背面と側面の2方向から2台のビデオカメラで被験者たちを撮影した。後日、ボウリングの参考資料や映像を被験者に見せ、再びボウリングを行わせその様子を同様に撮影した。撮影レーンは世界共通の国際規格のものである。撮影したデータをもとに3次元分析を行い、比較・分析をした。本研究ではカメラの撮影場所が限られていたためフォワードスイングからリリースポイントまでの動作を対象として分析した。分析項目は上から見た右手の動き、重心高の変化、肩角度の変化である。

右手の動きは被験者全員がわずかながら横移動が小さくなった。右手の横運動が小さくなったということは自然な振り子運動に近づいたと考えられる。

重心高の変化は被験者全員がわずかながら落差が大きくなった。重心高の最小値も被験者全員が学習後のほうが低くなったことから、重心を低くする意識が働いたのであろう。

肩角度の変化はバックスイング頂点の肩角度を見ると、被験者AとCが学習前の方が肩角度が大きくなっており、被験者Bは学習後の方が肩角度が大きくなっている。被験者Cはリリースポイントで0度ラインを越えているので、被験者A、Bよりもリリースが遅いと考えられる。

今回の研究では、学習前と学習後で特別大きな変化がみられるわけではなかったが、被験者全員が理想的な投球フォームに近づいたといえる。被験者も増やし、年齢の幅も広げればよりよいデータを得られるのではないだろうか。