デジタル音楽がもたらす影響とアップルの成功 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成19年度卒業研究概要集] [平成19年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
茨木 正治 ゼミ 平成19年度卒業論文
デジタル音楽がもたらす影響とアップルの成功
鵜殿 裕美

携帯型音楽プレーヤーは、ここ数年で急速に普及してきた。少し前までは、都会のイノベーターたちを中心に使われていたアイテムだった気がする。しかし、気が付くと、老若男女を問わずさまざまな人が携帯型音楽プレーヤーで音楽を楽しむ姿を普通に見かけるようになった。

以前は、携帯型音楽プレーヤーというと、カセットテープ、CD、あるいはMDウォークマンが主流であったが、近年ではデジタル技術の進歩によってデジタルウォークマンが普及し、何百曲、何千曲もの音楽を外に持ち出せるようになった。中でも、アップルが開発した「iPod」は全世界の7割以上、日本でも5割以上のシェアを占めており、「iPod」の名は携帯型音楽プレーヤーの代名詞として使われるようにもなった。

また、携帯型音楽プレーヤーの普及と同時に、インターネットによる音楽配信事業も拡大している。特に、アップルが運営するiTMS(i Tunes Music Store)は、アメリカや日本だけでなく、世界中で最も多く利用されている音楽配信サービスである。音楽ビジネスにおいては、もはやアップルの一人勝ちといっても過言ではない。

音楽がデジタル化され、携帯型音楽プレーヤーが普及し、インターネットにおける音楽配信事業が拡大しているということから、今や、音楽は私たちの生活にとって欠かせない存在になっていると考えられる。

時代の変化と共に、音楽に対する人々の意識にも何らかの変化があるのではないだろうか。現代人は音楽に何を求めているのか。そして、デジタル化された音楽は、人々にどのような影響をもたらしたのだろうか。

アップルの事業内容や企業戦略を例に挙げ、その成功の背景を探ると同時に、人々の音楽に対する意識やその変化を明らかにし、現代社会におけるデジタル音楽の役割を考えていく。