ゲームにおける状況別報知音の特徴の研究 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成19年度卒業研究概要集] [平成19年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
西村 明 ゼミ 平成19年度卒業論文
ゲームにおける状況別報知音の特徴の研究
平野 達也

報知音とは使用者が正しく使用するための情報を伝える目的で、製品から発せられる音の事である。報知音は様々なところで活用されており、例えば「チン!」の音で有名な電子レンジなどの家電製品である。家電などの報知音は研究が盛んに行われているが、家庭用のゲームではどのような報知音が使われて、どのような特徴があるのかという研究は無かった為に卒業論文のテーマとした。

分析対象はスーパーファミコンのゲームソフト45本で、この中のゲームから決定音とキャンセル音を録音し、それらをスペクトログラムによって分析した。

ジャンル別で分類した結果、各ジャンルでの共通点などは無かった。しかし、RPGやアクションでは効果音が報知音としての役目を果たしている事が分かった。スペクトログラムで報知音を分析した結果、大きく「周波数変化」「一定」「その他」に分類する事が出来た。「周波数変化」型は周波数に上がり下がりの変化があったもの。「一定」型は一つの周波数に強い音が出ているもの。「その他」は音声などの特殊な音である。ゲームの報知音は圧倒的に周波数変化型が多く、決定音はキャンセル音に比べて周波数が高かった。また、決定音は高い周波数で0.2秒前後の周波数変化型が良く使われている。キャンセル音は低い周波数で0.1秒前後の周波数変化型が良く使われている事が分かった。