風景画から見た東洋画と西洋画-日本絵画とフランス絵画の相違- [東京情報大学] [情報文化学科] [平成18年度卒業研究概要集] [平成18年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
柴 理子 ゼミ 平成18年度卒業論文
風景画から見た東洋画と西洋画-日本絵画とフランス絵画の相違-
原田 慶祐

世界には様々な芸術作品、美術品があるが、その中で東西の違いが見て分かりやすいのが絵画である。西洋諸国等の絵は、対象を立体的に描く技法を用いた絵画が多く、対称的にアジア諸国等では二次元的に描かれている作品が多くある。では何故、二分されて好まれるようになったのだろうか。画家自身の心理面や民族性、時代背景が大きく関わっているからではと考え、近い年代を生き、同じ風景画家である葛飾北斎と歌川広重、カミーユ・コローとフランソワ・ミレーの四名の作品を比較し、何故その時間、場所、描き方でなければならなかったのか。そこから画家自身の心理面の違い、または同じ部分を明らかにし、それは地域や民族性、文化からなるものなのかを解明してくことが必要である。そのため、本論では、まず第1章は、研究するにあたり絵画を読み解く為に必要な図像学、風景画とその歴史を調べ、第2章と第3章では日本人風景画家とフランス風景画家の生涯と作品を調べ、画家自身の生涯からうかがえる画家の性格や心理、環境を考察し、作品においては画家がその作品に何を表現しようとしたのかを考察している。第4章では、風絵画において、影響を与える地域差と民族性について気候や宗教観から読み解き、東洋と西洋の地域差により、作品の表現法とその感性に相違があることが考察した。

本研究では、風景画における東洋画と西洋画を考察し、その相違をまとめたものである。