高齢者のパソコン・インターネット利用実態について [東京情報大学] [情報文化学科] [平成18年度卒業研究概要集] [平成18年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
柴 理子 ゼミ 平成18年度卒業論文
高齢者のパソコン・インターネット利用実態について
北島 知佳

高齢者にとって、パソコンは近づきがたい存在であり、必要価値のないものというイメージがある。それはなぜだろうか?答えは簡単である。一つは、操作方法にある。起動から終了まで細かい操作の多いパソコン。そしてあの膨大な量の説明書。確かにあれを見れば尻込みしてしまう気持ちも分かる。そしてもう一つは、インターネットができても何に使えるのか、自分たちの暮らしにどう便利なのかが把握できていないということだろう。

まずは最初の問題について考えてみたい。近づきがたい存在のパソコン。このイメージはキーボードからくるものであろう。一見しただけではどこに何が並んでいるのかわからない配列。若者なら、覚えるのにそうたいした時間はかからないかもしれないが、高齢者にとってはここが大きな関門となっているのだろう。高齢者のことを第一に考えたIT機器が出回ってもおかしくないのだが、高齢者向けのIT機器の種類はあまり多くない。

高齢者にパソコンやインターネットは便利だと分かってもらうためにはパソコンを使うことが苦にならないこと、使うための努力は最小限に留め、日常的な動作で使えるようになるのが理想的だ。

日本は高齢社会に突入しており、今後ますます高齢化は進んで行く。そして年をとっても自分のことは自分でやらなければならないという考えが広まっている。インターネットを使えば、家にいながら身の回りの生活用品や衣類などを買うことが出来る。

近い将来、血圧や心電図のデータを病院や保健所に転送することで、医療診断や健康診断、健康相談が自宅で出来るようになったりするだろう。

このようなことを考えるといつまでも「機械は苦手だからパソコンも嫌だ」だとは言っていられなくなると思う。

第1章では、高齢者の変化と高齢化について、第2章では、高齢者のIT機器利用の現状、第3章では、実際に高齢者とパソコンを通じての活動について考察していく。