近年、最も大きな出来事といえば、2003年のイラク戦争 があげられるだろう。2003年3月19日に開戦宣言をし、1ヶ月強という凄まじい速さで占領し、5月1日に戦闘終結宣言をした。しかし、2006年現在も、テレビでは戦後復興がなかなか進まないイラクの映像が度々流れ、『戦争が終わった』という実感や、平穏さを感じさせない状況が続いている。
湾岸戦争 時の戦争報道は、アメリカを中心とする多国籍軍による、情報操作やメディアコントロールが大きく影響し、戦争の映像はアメリカのテレビメディアのものをただ流すのみであった。しかし、イラク戦争においては、米軍への従軍取材が許可されるなど、その報道の仕方は大きく変質した。イラク戦争では、ベトナム戦争や湾岸戦争での報道による失敗を繰り返す事の無いよう、様々な取材体制が敷かれたのである。
映像を含んだ新しいメディアが戦争報道の主流となり関わり始めたのは、湾岸戦争からである。それ以来、テレビというメディアは戦争と切っても切れないものとなった。そのため、イラク戦争においても、多くの人々がリアルタイムで戦争を目の当たりにしたと思う。また、インターネットの普及という新しいメディアの登場により、誰もが多くの情報を手に入れやすくなり、また、それに対する様々な問題点が浮き彫りになってきた。個人であっても情報が発信でき、また受信できるメディアが登場した今、報道とはどう有るべきなのだろうか。