情報大ステーション2005第19回「つっぱれ!おしだせ!ロボット相撲〜千工研ロボット相撲大会〜」(2005月11月5日放映)の制作 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成18年度卒業研究概要集] [平成18年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
伊藤 敏朗 ゼミ 平成18年度卒業論文
情報大ステーション2005第19回「つっぱれ!おしだせ!ロボット相撲〜千工研ロボット相撲大会〜」(2005月11月5日放映)の制作
三上 大貴

この作品は、千葉県立市川工業高校のロボット技術研究部が、千葉県立現代産業科学館で開催された千葉県高等学校工業教育研究会(千工研)主催の「第12回千工研ロボット相撲大会」に挑戦する様子を紹介したものである。

ロボット相撲大会は独自に制作したロボット力士を、土俵の上で戦わせて勝敗を決める競技であり、自立型とラジコン型に分かれている。自立型は色や光に反応してロボットが自動的に動くもので、ラジコン型は人間が操作してロボットを動かしている。今回、市川工業高校の部員はラジコン型の部に出場した。

番組ではまず、同校のロボット技術研究部の部員が、学校でロボットの製作や調整、練習試合など、ロボット相撲大会に備えて活動している様子や、彼らの大会への意気込みを紹介する。また、その中で試合のルールやロボットの特徴についても解説する。いったんスタジオにもどって、メインキャスターの大学生2人が、スタジオ内で実際にロボットを操作してロボット相撲を体験し、その操作の難しさを実感する。そして迎えた大会当日、番組は開会式や車検の模様に続いて、参加各校のロボットたちが、熱戦を繰り広げていく様子を伝える。カメラは市川工業高校の生徒の出場する試合を中心に追う。市川工業高校はトーナメントを勝ち上がっていき、見事3位入賞を果たし、表彰される。最後にスタジオで、出場した高校生たちが、この大会に出場して得た感想を述べて番組をまとめる。

この番組を作るにあたっては、ただ試合を順番に見せていくのではなく、主役である市川工業高校の生徒達に、視聴者が感情移入して番組を見ることができるように工夫した。試合中のロボットの名前や点数をテロップで表示し、強敵に対して不利な情勢から逆転勝ちする場面では実況中継風のナレーションで展開するなど、面白い番組となるように構成した。反省点としては、スタジオでキャスターたちがロボットを操作する場面の収録が、予想以上に時間がかかってしまったことで、この点は、事前にもっとよく確認しておくべきだったと思う。

この作品の評価については大学生、社会人については各項目ともに4.0以上と高い評価をいただいた。感想は「大会の様子、や高校生の姿、ロボット相撲の体験と分かりやすく紹介されている。」「高校生と大学生による番組作りといった新しい取り組み内容を素晴らしく思います。」などがあり、この番組を制作してよかったと思うことができた。また、ロボット力士を操作している操作者の顔と手元のアップが欲しいと言う意見もあり、取材先でのカメラ位置、構図をしっかりと分担して撮影に望むべきだと思った。このほかにも放送時間が微妙という意見があったがこれはどうしようもないと思い、もう少し番組を宣伝するべきなのかと感じた。

この作品制作を通じて、映像の持つ魅力、カメラの使い方などの技術面もたくさん学び、勉強になった。しかし、それよりもこの作品は仲間がいて協力して取材や収録などを行ったからこそできたものであり自分一人だけではできないと感じた。また、取材では大学生活ではあまり関わりがない高校生や先生方と接することができ、いい経験になった。