1990年代後半から、インターネットが急激に普及し、ウェブサイトの数も急増した。また、それに伴うウェブ技術の向上から、凝ったレイアウト・色彩のものやFlashなどのウェブアプリケーションを使用した、動きのあるサイトが多く見られるようになった。しかし、その多くは自己表現のための芸術性のみが重視され、ユーザー(閲覧者)の利用しやすさを無視しているものが多い。インターネットは、不特定多数が利用するものであり、ウェブサイトも様々な年齢・性別・あるいは国籍の人々が利用する可能性があるものだ。だからこそ、見易く利用しやすくあるべきものだと思う。それでは、年齢や性別に関係せず、利用しやすいウェブサイトとはどのようなものなのだろうか。
日頃何気なく閲覧しているWEBサイトも、何らかの決まりごとや心理的効果にしたがって作られているのではないだろうか。また、自らが制作している際も、ある程度知らず知らずのうちにそれらの決まりごとに従って制作しているのではないか。
本論文では、それら使い易さのための決まりごと(ユーザビリティ)と、色彩を中心とした心理的効果を調査・まとめることにより、結果としてどのようなWEBサイトが見易く使いやすいのかという事を論じた。