ネットと放送の融合が叫ばれる現在、インターネットにおける映像コンテンツの役割は、日々大きくなっている。そこで今回、私たちはユビキタス時代における映像配信コンテンツについて研究した。また、この卒業研究を通して、「ユビキタスオープンキャンパス」という映像コンテンツを制作した。
ブロードバンド時代と言われ始めた2002年から3年が過ぎた現在、通信速度は当時の10倍から100倍にまでなった。ネットと放送の融合が叫ばれ、IT企業が放送局を飲み込もうとする動きさえあり、間違いなく流れは映像コンテンツの方に流れている。しかし、多くのポータルサイトで配信されている映像コンテンツは、未だテレビというメディアの代わりをしているに過ぎないと思う。確かに、インターネットは双方向で参加型のメディアであり、テレビよりも視聴者をより簡単に購買につなげることもできるであろう。しかし、2011年にはアナログ放送から完全にデジタル地上波放送に切り替わることによって、テレビでも双方向で参加型の番組(コンテンツ)を楽しむことができるような時代に入ると、ネットと放送はますます垣根がなくなっていくだろう。そうなった時、本当に視聴者はテレビではなくインターネットの方を選択するだろうか?
今回私たちが制作した「ユビキタスオープンキャンパス」は、現在の通信環境に甘んじて、ただ映像を垂れ流すだけの現在のネット業界とは違い、インターネットによる映像配信コンテンツの本当の価値を指し示したものである。