紙の効果と可能性について [東京情報大学] [情報文化学科] [平成17年度卒業研究概要集] [平成17年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
高津 直己 ゼミ 平成17年度卒業論文
紙の効果と可能性について
酒井 ひとみ

20年前オフィス・オートメーション(OA)という言葉が出てきて以来、ペーパーレス化が進むだろうと言われ続けている。現在、電子メディアは益々の成長を遂げ、将来紙が不要になるのではないかと危惧されてもいる。しかし、実際には紙の消費量は減ってはいない。これはどういうことなのだろうか。紙が消えては困ることが多いのではないだろうかと思われる。事実、紙に頼りきっていると思われることが日々の生活の中で発見できると思う。例えば、新聞はどうだろう。インターネットが普及し、いつでもどこでもこの情報網を通して世界中と繋がっており、リアルタイムのニュースを知ることができる。しかしこうした現在においても「新聞紙」という紙媒体は根強い人気を誇っている。正確さや記録性に優れた電子メディア化が進み、欲しい情報を欲しい量だけ得られる便利さが広がっている現在において、最も原始的と言える紙は、媒体としても、素材としても、どこまで評価されるのだろう。そこで私は、紙が私たちの生活にどれだけ浸透し、どういった影響を与えているのかを多様な視点から研究し、現在から未来に向けて紙がどのような可能性をもっているのかを調べることにした。

そこで本論文では、まず初めに、紙がその長い歴史の中でどのような使われ方をし現在に至っているのかを述べ、つづいて、今後紙にどういった可能性があるのかを述べている。その中でも特に紙の新しい利用形態として最近注目されている「特殊紙」と呼ばれる紙の役割を探り、その機能性を確かめる。そこから、今後、紙はどういったものになっていくのか、紙の新しい使い方、在り方を考える。