3次元空間における景観感性評価 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成17年度卒業研究概要集] [平成17年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
笹間 宏 ゼミ 平成17年度卒業論文
3次元空間における景観感性評価
西谷 拓也

高層マンションが建てられたことで、その周りに住んでいる家の日当たりや窓から見える景色が悪くなったなどといった出来事を目にする。そして、近くに障害物が建てられた場合に、その障害物の大きさや距離感によってどのくらいの開放感や空間の狭さを感じるのかということに疑問を持った。また、本論文では色や質感による効果についても分析していこうと思う。そして、実験としては目の前に壁がある場合を想定して、標準となる画像と、壁の大きさや移動した場合の画像を見比べて、開放感や空間の狭さの違いを評価してもらうアンケートを作成した。そして、このアンケートでは面積 が元の壁の4倍、4分の1、縦の長さが2倍、横の長さが2倍、縦がさらに長い場合、壁が接近した場合、遠くに移動した場合、横に移動した場合、さらに横に移動した場合などを実験した。壁の色や質感の違いでは、色の心理的効果、色による距離感、質感による効果などが、どのような影響を与えるのか、ということに関する資料を参考にして調べた。そして、アンケートでは全体的に見ると、多少のばらつきはあるが、多くの人が見える面積が大きいほど空間の狭さを感じ、面積が小さいほど開放感を感じたという結果なった。また、壁が横に移動した場合では少し開放感を感じるという傾向がみられた。そして、壁の横の長さが長くなった場合と縦が長くなった場合では、全体的にみると横が長くなった場合のほうが空間の狭さを感じるという結果が得られた。