本研究はテレビコマーシャルにおける視聴者への心理的影響について研究を行ったものである。現在のテレビコマーシャル業界の方向性や手法を理解し、今後のテレビコマーシャルの方向性や新しい手法を研究するのが目的である。まず広告の背景について研究し、広告表現の変化や広告心理について調べた。広告は時代の象徴を表すという事。テレビコマーシャルが番組のおまけと言うべき二次的存在から一次的存在へと変化をしている事がわかった。その後約1年に渡って録画を行ったテレビコマーシャルの中から私が印象に残ったものを8つ選んで、企業の意見と比較をしつつ分析を行った。エコへの関心、娯楽性のある番組の増加傾向がある事がわかった。また選んだ8つのテレビコマーシャルを他の人に見て貰い、どのような印象を受けたかアンケートを行った。多くの人がその娯楽性に注目をした。しかし企業からのメッセージや内容のわかりにくさが目立った。特に地球環境問題に対する企業からのメッセージにおいては、お茶のテレビコマーシャルにまで登場するにもかかわらず関心の低さに驚いた。今後も娯楽性や環境問題に関するメッセージがテレビコマーシャルで放送されていく。しかし本当にそのメッセージが視聴者に伝わっているかと言うと今の所伝わっているとは言えない。娯楽性にあわせて内容の関心度にも研究が必要だと言えるだろう。