去る2004年11月1日、およそ20年ぶりとなる新紙幣の発行が行われた。1年経過した現在、旧札を見かける機会も少なくなっている。また2000年にもミレニアム記念として、二千円券の発行が行われた。お金、とくに紙幣はわれわれの生活にとって必要不可欠の存在になっているが、何のためにデザインを新しくするのか、社会にとって必要なことだったのだろうか。どんな時に、新紙幣を造るのかなど、その意図に迫ってみようとした。財務省の公式発表では、年々増加を続けている偽札対策が主な目的であり、何種類かの新技術の導入により歯止めをかけようとしている。しかし、現状では本当に偽札の流通に歯止めをかけられているか不明である。また、二千円券は発行されて以来、数年で目にすることすら珍しいものになっている。何故、流通しないのか。その理由を多角度から調査することで、これからの普及についても触れている。そして、今後の新紙幣発行の必要性、タイミングなども視野にいれ研究をしている。