近年の地球的規模の問題の増加に伴って、政府が追求する国益に拘束されず、多くは各国にまたがって活動の広がりを持つNGOの活動の影響力は非常に大きくなってきている。また、しばしばNGOによる国際協力がメディアでも取り上げられ、政府はNGOとの連携を強化する方針を打ち出している。この背景には、迅速に動き、コミュニティレベルで人びとの生活に直接関わるNGOの活動に対する評価とともに、幅広い市民参加のひとつの形として、国際協力NGOが担うことに対する期待があるのだろう。本論文ではミャンマーにおける日本NGO活動について検討した。現在ミャンマーでは軍政が続き、国民は困難な生活を強いられている。国連の最近の調査でも児童の栄養状態、健康、就学率,等々、いずれも悪化している。とりわけ国境地帯の少数民族の状況はさらに深刻である。ミャンマーでは、国際的な支援が必要とされており、なかでも、日本のNGOがミャンマーで大活躍している。そして底辺の最も弱い人たちを助けている。本論文では、日本NGOが現在ミャンマーでどのような活動を行っているのか、さらに活動する上で政府などの援助機関とはどのような関係なのか、NGOの発展段階論を紹介し、その活動を機能面から類型化、最後に課題となる問題について調べた。