〜日本の自動車産業とアジア〜 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成16年度卒業研究概要集] [平成16年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
柴 理子 ゼミ 平成16年度卒業論文
〜日本の自動車産業とアジア〜
宇津木 崇

1886年ドイツで現在のガソリン自動車が発明され、その後アメリカのフォードが自動車の量産体制を築いた。日本では、乗合馬車、人力車などから明治31年頃に自動車が登場し、大正・昭和初期はハイヤーや円タクまたバスが、戦争時には輪タクが登場してきた。この頃の自動車はフォードやGMなどの外国製ばかりで日本製の自動車は少なかった。しかし、戦後は朝鮮戦争特需や国内自動車産業保護政策などにより、生産力が向上し、昭和55年にアメリカを抜き去り世界一の自動車生産国になった。その後、日本自動車産業は石油危機、90年代初めの不振、韓国自動車産業の台頭、世界規模でのグループ統合を経て現在に至っている。本論文では、日本が1980年に自動車生産世界一になった要因と、90年代初めの不振の要因、現在の巨大グループ化の要因を自動車の歴史書、自動車産業の研究書の書物を参考にして、戦後からの自動車産業成長の歴史を振り返りながら考えていきたい。また、現在発展している中国市場やアジアの自動車産業についても触れていく。そして日本自動車産業が今後どうなっていくのか自分なりに考えてみたいと思う。第1章では、第二次世界大戦後の自動車産業の実態と政府の打ち出した政策や構想。復興していく自動車産業とモータリゼーションの発展などの戦後の主な事柄についてまとめ、1980年に世界一の自動車生産国になった要因を考えた。第2章では、90年代日本自動車産業の停滞の要因と90年代に一気に台頭してきた韓国自動車産業とアジア市場について各書籍を参考に考えた。第3章では、現在の自動車産業にどういった事柄が起きているのか、巨大グループ化する自動車メーカーとその要因と急成長をみせる中国、アジア市場をめぐる争いを新聞や書籍などを参考にまとめた。