ユビキタスコンピューティングの考察とその活用法の研究 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成16年度卒業研究概要集] [平成16年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
笹間 宏 ゼミ 平成16年度卒業論文
ユビキタスコンピューティングの考察とその活用法の研究
鷲尾 政人

研究の背景として、すでに今日において家庭や職場におけるインターネット接続、携帯電話に代表されるモバイル、公衆無線LANサービス(ホットスポットサービス)に代表されるワイヤレスネットワークなどに囲まれている。こうした環境の中でよく耳に入ってくる言葉、ユビキタスコンピューティング。ユビキタスコンピューティングは何なのだろうかと文献を元に調べてみたところ、実に興味深い内容であった。ユビキタスという言葉の意味は様々に解釈されていて、現代ではそれを発した人の立場によって意味合いがかなり変わってくるというのである。

ユビキタスコンピューティングの活用法の中で一番興味を持ったのは携帯電話の新たな使い方。携帯電話はデジタルカメラの機能を取り込んで多機能になったが、今後ビデオ機能、テレビ機能、ICタグのリーダ機能、各種の認証やID機能、クレジットカード機能、電子マネー機能などを取り込んでいくことにより、もっとも有望なユビキタスコンピューティングのキーパーツとなっていくだろう。ユビキタスコンピューティングに似た言葉に、ユビキタスネットワークがある、と文献をみていく上でわかったのだが、研究初期段階では双方同じ意味合いだと思っていたのだが、実際は違うものだとわかった。「多様な情報機器が有線・無線の広帯域ネットワークで結ばれ、どこでも、いつでも、何でも、ネットワークにつながる」ことを意味する。つまり、どこからでもネットワーク、とくにインターネットにアクセスできる状態を意味する言葉である。日本における携帯電話やゲーム機、カーナビなどのインターネット接続の普及を背景に出てきたものと考えられる。ユビキタスネットワークの「どこでも」という側面は、インターネットにつながる携帯電話を持ち歩けばよいので、すでに実現しているともいえる。しかしユビキタスコンピューティングは完全に実現しているとはいえない。今後も興味を持ち続け、今回の論文作成にあたり学んだことを生かしていきたいと考えている。