脚本に関する研究 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成16年度卒業研究概要集] [平成16年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
伊藤 敏朗 ゼミ 平成16年度卒業論文
脚本に関する研究
新関 収一

本論は、映画やテレビドラマにおいて重要な存在である脚本のあり方について考察したものである。まず、脚本の基礎的な書き方について、映像表現とト書き、セリフの機能と条件、キャラクターの作り方について明らかにする。次に、ストーリーの構成、見せ場、起承転結について考察する。シナリオと比較されるジャンルとして小説がある。それぞれの表現形式によって違いがあるが、共通する部分もある。登場人物を作者が生み出して、彼らがいろいろなことを体験して、笑ったり泣いたり、叫んだり怒ったり悲しんだりしながら、物語の中で成長していく。観客(視聴者、読者)は、そうした人物たちの物語を辿ることで、何かを感じる。こうしたドラマ性は、小説にもシナリオにも不可欠である。このような小説との違いについても考察していく。そして現在、わが国において活躍中の脚本家、岡田惠和、宮藤官九郎、北川悦吏子をとりあげ、執筆脚本によるテレビドラマや映画を分析し、そのストーリーの特徴などについて明らかにする。そして、脚本家が一番力を入れるセリフについてシナリオ本から実例を挙げ、彼らの作品が大衆に広く受け入れられている理由・魅力について明らかにする。そして、これからの脚本作成技術の発展や心構えについて考察する。