映画が世界的に流通するメディアであることにともない、そこに使われている言語を翻訳して伝える上では、字幕によるものと吹き替えによるものとの二つが行われてきたが、それぞれの方法には、長所、短所があり、観客の反応や評価にもさまざま相違が生じるところである。本研究では、まず、字幕映画と吹き替え映画の歴史的発展の経過について調べる。次に、字幕と吹き替えの映画に対して、観客はそのような方法の相違から、どのように異なった印象を受けているかについて検討を加えた。また、どちらの翻訳方法が、より観客に好まれているかなどについて調査し、今後の映画翻訳のあり方について考察する。