本論は、デジタルビデオカメラによって製作された映画について研究し、その可能性や問題点について考察したものである。映画制作は昔からフィルムを使用した映画用カメラによって撮影されていたが、近年、デジタルビデオカメラの発達によってフィルムルックな映像を撮影できるビデオカメラが登場して、「スターウォーズ エピソード2」のような大作にも採用され大きな成功をおさめるなど、映画・CMの撮影において、デジタルビデオカメラが多く利用されるようになった。このような時代の変化と、デジタル独自の表現方法や可能性をフィルムと比較して検証する。また製作の現場だけでなく、ビデオによる映画は、配給や興行にも大きな影響を与えビジネスモデルが構築されつつある。このようなデジタルシネマの展開の状況などについても、具体的な作品をあげながら考察する。