物体を計るということは、あらゆる技術の基本であるといっても過言ではない。コンピュータを用いた自動計測は、理工学分野での材料分析や物理現象の観測、産業界では生産ラインでの自動制御、品質検査、そして医学分野における診断や治療など、広く一般的に使用されている。自動計測技術のひとつである画像計測は、現在すでに数多くの応用例が存在する。他方このような画像計測技術があまり生かされていない分野もある。
産業分野における三次元画像計測では、構造化された光を対象物に投影する計測法が多用されている。これは光切断法と呼ばれ、スリット光を対象物に投影し、対象物の形状に応じて歪んだスリット像を別の角度にあるテレビカメラで観測する手法である。
本研究では,このような多様な識別条件へ対応するため,物体の立体形状識別システムを開発したいと思った。このシステムにより,3 次元の計測結果を利用した識別が可能となり,従来の1 次元での計測データ,画像処理などによる2 次元での識別方法と組み合わせることで,識別誤りの少ない処理が可能である。