北アイルランド紛争とパレスチナ・イスラエル紛争、この2つ紛争の根源を見つけ、紛争を比較した。根源は歴史を調べることでわかった。北アイルランド紛争では、イギリスがアイルランドに土着化しキリスト教のカトリックを布教。その後、イギリスは宗教革命によってプロテスタントをアイルランドに持ち込んだ。プロテスタントはカトリックを差別し、紛争は起きた。イスラエル・パレスチナ紛争では、パレスチナに国をつくろうとするユダヤ人のシオズム運動によってユダヤ人とパレスチナ人との間に衝突が起きた。その中で、イギリスはユダヤ人とパレスチナ人の両方に支援をするという2枚舌外交によって混乱は一層広がった。これらが根源である。
2つの紛争を比較する視点を、宗教問題、領土問題、イギリスによる介入、テロ、ナショナリズムという5つに置いて考察した。宗教問題という点で、2つの紛争は宗教戦争と言われるが、北アイルランド紛争の場合は宗教によって差別を生んだ。パレスチナ・イスラエル紛争はユダヤ教とイスラム教がかかわっているが、パレスチナにはキリスト教を信仰している者もいる。両方とも、一概に宗教戦争とは言えない。領土問題については、2つの紛争とも、北アイルランドの地、パレスチナの地というように、紛争は領土を争っていて、領土問題は紛争が起きる大きな要因であることがわかった。イギリスは紛争に介入して、より以上に混乱させた。テロでは、北アイルランド紛争はIRA、イスラエル・パレスチナ紛争はPFLP、イスラム原理主義などテロが絡んでいる。テロは他国にも影響を及ぼし、テロの排除は和平になくてはならない条件である。ナショナリズムは、独立する意思を促した。他の紛争にも似た点は見られると思う。紛争はアイデンティティを主張するため続いている。お互いを尊重し合えた時こそ、大きな和平の一歩となるに違いない。