[東京情報大学] [情報文化学科] [平成15年度卒業研究概要集] [平成15年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
大泉 敬子 ゼミ 平成15年度卒業論文
アフガニスタンの復興に対する国際支援
金子 広樹

まずアフガニスタンの歴史を調べた。アフガニスタンでは、国家が形成されたときから現在に至るまで、常に紛争があった。近年は、タリバン政権によって多くの自由を規制され、人々の生活が抑圧されていた。そして2001年の米国による空爆により、タリバン政権が崩壊した。こうしてみると、アフガニスタンは紛争と共に歴史を歩んできたことになる。

そのアフガニスタンの復興支援に欠かせないものとして、アフガニスタンの文化や習慣、風俗を理解することがある。なぜなら、支援する側が一方的に物事を推し進めて復興をさせたところで、民族性に合わなければまた反発し紛争が再発してしまうからである。アフガニスタンは、いくつかの民族から形成されている多民族国家であり、その中に多くの部族があるといった複雑な国家であることを忘れてはならない。

アフガニスタン復興のための国際支援問題を、国連という国際組織、国家、民間団体(NGO)の三つの観点から見ることにした。

国連は、国際問題には欠かせない存在である。国連が出来ることや国連の役割を研究するために、主に、政治、経済、軍事、治安、産業、難民などのジャンルに分けて調べた。

国家の場合は、主に日本の支援について調べた。国連の役割の中に組み込まれてくることが多いが、国家独自の役割について研究した。

そして最後に、民間である。ここでは、主にNGOを中心に研究した。近年NGOが国際問題に限らず様々な分野において、大きな影響力を持っている。草の根協力と言われるように、市民レベルから支援できるNGOの役割を研究した。アフガニスタンで活動しているいくつかのNGOの活動内容を調べ、それを具体的な事例として様々な役割を考えた。

結論として、現在までに行われた復興支援は、比較的に治安の安定した都市部だけである。治安の安定していない山岳地帯では、復興活動さえ行われていない状況である。この治安をいかに安定させるかがポイントだと思った。