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中島 淳 ゼミ 平成15年度卒業論文
リアルタイム3DCGの表現方法と情報処理
由川崇

本論文では、マルチメディアオーサリングソフト「Digital Loca」を使ってリアルタイム3DCGを制御する方法を述べた。このソフトウェアは、ビットマップやテキスト、サウンドなど様々なデータを一括して管理し、それらを組み合わせて一つの形にしていける。データの一元管理によって、欲しいデータをすぐに呼び出せるのが便利である。また、インタラクディブな作品も制作できる。例えばユーザーのマウス操作に反応してCGが動く、といったものを作ることができる。他にもネットワーク機能を備えており、Webブラウザ上で作品を展示することや、オンラインゲームを制作することもできる。本研究における作品は、ジョイスティック(パソコンに接続するゲームコントローラ)又はキーボードによってCGの動作をリアルタイムに制御できるようにした。表示画面はシューティングゲームの一場面のように設定し、機体の動きの制御、視点変更を可能にした。

この動きの制御を可能にしているのが、スクリプトと呼ばれるプログラムである。スクリプトはアニメーションの再生からフレームの制御、音楽の制御、CGそのものの制御全てを監視することができるので、このスクリプトをマスターすれば自由な作品を制作できるようになる。作品中、スクリプトで制御しているのはCGの座標値とカメラアニメーションの再生フレームである。ジョイスティックから入力された値を座標値に変換して機体の動きを制御し、カメラアニメーションの再生フレームをボタンで切り替え滑らかな視点変化を可能にした。

作品では、CGを単純に十字キーで動かすことや視点を回転させることに重点を置いたが、研究を続ければ実際にゲームとして完成させることもできる。本研究論文を読めば大まかなところまですぐにマスターできるだろう。将来的には一つの完成作品を目指し、マルチメディア作品を作ってみたいゼミの後輩が、この続きを研究することを願う。