低コストで通話サービスを実現するものとして注目されてきたIP電話だが、IPネットワークへのアクセス形態の多様化・ブロードバンド化が進むなかで、その普及にいっそう拍車がかかりつつあるように見える。
その一方で、通話品質の問題やトラフィックの混雑による音声遅延の問題など克服すべき技術的課題も多い。本論文では、既存の電話網からIP電話への移行、あるいは本格的なIP電話網の展開においてどのような問題があるのか、日本だけでなく欧米各国や韓国などにおけるIP電話サービスの実情もふまえて考察した。