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小泉 宣夫 ゼミ 平成15年度卒業論文
JAVAを用いた音響波形表示プログラムの研究
唐沢 大介

Java言語は、プラットフォームを選ばないプログラミング言語として、近年携帯電話の機能の一部にも使用されるなど注目を集めている。他の言語に比べてもまだ歴史は浅いが、オブジェクト指向であることなど、それまでの言語の良い点を採り入れ、また問題点にも配慮して開発された新しい言語である。

それらの特徴を踏まえ、Java言語によるオーディオ入出力プログラムの基本を理解するため、本研究では、実際にJava言語を利用して作成された音響波形表示プログラムを検討した。波形表示プログラムは音ファイルを扱うアプリケーションでは最も基本的な機能であり、そのプログラムの流れも理解しておきたい。本研究では指定されたWAVファイルのデータをenterごとに一定の長さで取得し、波形をそのつど波形表示するだけの最も単純なプログラムを作成した。

Javaによるサウンドファイルを扱うアプリケーションの作成には、Java Sound APIという制御機能が提供されている。Java Sound APIに含まれるパッケージを用いることで、オーディオデバイスの制御やオーディオフォーマットの変換など、サウンドアプリケーションの開発に必要なすべての機能が利用できる。特にjavax.sound.sampledパッケージにはオーディオファイルの取り込みや再生を制御するためのインターフェースやクラスが多数用意されている。Java言語ではサウンドファイルを扱うプログラムに限らず、これらのパッケージを有効に利用することで設計者の思い通りのプログラムを作成できることがわかった。また、プログラムの流れを見ることでオーディオデータの動きを理解することができた