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伊藤 敏朗 ゼミ 平成15年度卒業論文
エレメンタリーレベルにおける映像表現教育法の開発 
川口 日出樹

近年、メディア・リテラシー育成の必要性がいわれ、そのための映像表現教育がさまざまな場で試みられているが、その内実は試行錯誤が続いている。とくに映像表現の基本的原理に関する教育方法の開発が不十分であるように思われる。本論は映像表現の基礎レベル(エレメンタリーレベル)における適正な教育カリキュラムを開発し、これを大学教育に位置づける方法について研究したものである。まず東京情報大学情報文化学科の映像教育科目の教育内容をモデルとしながら、専門的職能訓練ではない、教養としての映像表現教育の理念について考え、その教育目的を明確にする。次に、実際の映像表現の基礎的理解のための教育プログラムを提示する。ここでは、レンズの原理、カメラ・オブ・スクーラ、光線束、許容錯乱円、被写界深度、露光等をその内容とし、簡明かつ正確な理解を得られるようなロジックを構築し、モデル教科書を作成し、Eラーニング教材として公開する。このような実践的開発・研究をつうじて、映像表現教育は、人間の創造性を伸ばし、コミュニケーション能力を向上させ、豊かな人間性をはぐくむうえで有効な教科であることを示す。