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石井 政弘 ゼミ 平成15年度卒業論文
民族性からみたサッカーのプレースタイルについての研究 〜伝統から現代に変化したサッカーとその未来〜
田村 真澄

本研究は、多くの過去資料・文献やインターネット上の情報をもとに、民族性の違いがどのようにサッカーのプレースタイルに影響するのかについて調査研究したものである。

サッカーの強豪国には、かつて伝統のスタイルと言われるプレースタイルが確立していたようである。イングランド「ロングパスからの肉弾戦」、イタリア「守備重視のカテナッチョ」、ブラジル「高い個人技・攻撃力」などである。これらの違いは、地形や気候、民族のサッカーに対する美徳が関係していると考えられた。しかし、日本に伝統のスタイルというのは存在しないといわれている。原因として、日本では、過去のサッカーに関する経験が現在まで伝わっていないことが挙げられた。

また、現在では、かつてほど各国のサッカーに差異は無くなってきていると言われている。原因は通信技術の発達と、選手・監督の海外移籍が増えたことだとされている。イングランド、イタリア、ブラジル、日本のサッカーも常に変化していっている。イングランドは中盤を重視したサッカーへ、イタリアは攻撃的に、ブラジルは組織力・守備力が高くなり、日本は組織的に変化したといっていいであろう。

最後に、研究を踏まえたうえで、サッカーの未来を予想した。身体能力の高いアフリカの重要性の高まり、ナショナルチーム主体からクラブ主体への変化、サッカースクールの増加によるスーパースターと呼ばれる選手の減少、ルール改正による戦術の激変が予想される結論に至った。