この題材を取り上げた理由は、近年オリコンなどのヒットチャートをにぎわす自主製作盤(インディーズ盤)のCDについて、なぜこれほどまでにインディーズが受け入れられるのか、なぜ人気があるのかを知りたいと思った事。インディーズの流れやジャパニーズ・パンクの流れを生み出したともいわれるTHE BLUE HEARTSの残した足跡をたどる事で、現代のジャパニーズ・パンクの人気の秘密がわかるのではないかと思ったからである。
現代のインディーズ市場は、THE BLUE HEARTSの時代(1985年〜1995年)に比べ、インターネットの普及、市場の流通の整備など大きな広がりを見せている。また、現在のインディーズの人気を支える理由として、若者の個性派、マイナー指向などもあるだろう。しかし、インディーズの、表現したいことを包み隠さず、ストレートに表現することができるスタイルが、今も昔も変わらない人気の秘密ではないだろうか。