横澤 美紀 ゼミ 平成14年度卒業論文
デジタルアーカイブを目指した三次元データの作成
森 佳美

デジタルアーカイブ(Digital Archive)とは、本来「文書保管所」を意味するアーカイブ(Archive)とデジタル技術を組み合わせ、例えば伝統的文化財・美術品などの文化資産を高精細デジタル画像の技術によって保存し、マルチメディアデータベースによって保存・蓄積し、コンピュータネットワークを通じて発信しようとするものである。これにより、従来の紙ベースの資料や写真というのは年月により劣化し、情報が失われがちだが、デジタル化し、記録した資料は半永久的に劣化せずに保存が可能である。

現在デジタルアーカイブに注目する分野は多数ある。しかし、高速検索システムの確立や大容量の保存といった、送出やデータベースなどのデータ処理は、データ量が多くなると時間がかかるなどの問題が発生するので、データ量の少ないアーカイブがほとんどである。

いくつかの事例を挙げ、デジタルアーカイブを分かりやすく解説した。

この研究の目的は、ハイビジョン画像を用いて、高画質な3次元画像を作成し、高画質デジタルアーカイブの方法を構築する、それによりより高水準な画像処理の手段を確立することである。ハイビジョン画像で作成することが本来の目的ではあるが、今回の研究では、ハイビジョン画像はPCで扱うにはデータが重過ぎ、処理に時間がかかりすぎるので、データ量を少なくして、3次元データの作成手法を確立することに重点をおいた。

デジタルカメラで実験モデルであるチョコボールの箱を一面ずつ撮影し、画像をPCに取り込んだ。取り込んだ画像をPhotoshopを使用して、解像度・角度補正などの処理をし、背景を取り除く加工を行った。加工した画像を用いてVisualBasicで3次元モデルを表示するプログラムを作成した。