横澤 美紀 ゼミ 平成14年度卒業論文
プラズマカーテン実用化における画像評価シミュレーション
関口 純

進歩の早い近年、映像メディアの変化もめまぐるしく新しいタイプのディスプレイが登場している。中でも最新の映像メディアであるプラズマディスプレイ(PDP)は現在もっとも注目を集めるものである。その新しいメディアであるPDPの、さらに進んだものの実験を行った。

『プラズマカーテンディスプレイ(PCD)』。ディスプレイというものの長年の夢であった壁からかけられるタイプを実現し、なおかつサイズの大きさの自由度を格段に広げるというもの。それを実現するには軽量化はもちろんのこと、柔軟性を必要とする。すくなくともこの2点を解決しなければならない。それらを解決する方法として選んだものが『チューブ』である。蛍光灯のようにチューブ内のプラズマの制御によりディスプレイとして利用する。チューブをカーテンのように並べ画像を表示するのである。軽さは素材の進化にもよるが、現在では通常のPDPの重さの5分の1を実現した。そして、サイズはチューブの長さと並べる本数で自由に変えることが可能なのである。

実験は実物がないので、エミュレーターを作成し画像を表示して評価を行った。RGBで表現される白。それを実現するには3本のチューブが必要である。なぜならPCDはそれぞれのチューブにR,G,Bしか現すことができないからだ。この条件の下2つの実験を行った。まず、画像の色座標をそのままに表現する方法。もう一方は色座標を3つおきに取り3本で表示する方法だ。

結果として、『大差ない』ということ。この結果には満足できてはいないが、現状では構造的に限られてくるシミュレーションの中でのものということを踏まえ、新たな発想・構造を構築しない限りは限界だと考える。