錯覚とは、正常な状態の人が見たり聞いたりした情報が、理性的に間違っていると自分ではわかっていても、なお、そのように知覚される現象を言う。そこで、間違えて見えてしまう錯視を調査して考察し、世界のアイトリック作品を調査した。
錯視は使い方によっては、狭い空間を広く見せたり、太っている人をスリムに見せたりする可能性を持っている。錯視がこれからの世界でどういった使われ方をするかわからないが、見ている人を引き込む力が有る。そのような、錯視的な性質を利用し、人間の好奇心を刺激し、楽しさを与えてくれるものとして各種トリックアートが制作されている。
もともと興味があったとはいえ、錯視というものにここまで足を踏み入れたのは、初めてアルチンボルトを含め、さまざまなアーティストの作品に触れたときの強い印象による。こういったように見せるというのは少し強引過ぎる感もあったが、それは見ている人の解釈で、本能的に感じるというというのともまた違うと思った。この研究で、いろいろな錯視とトリックアートを調べ、そういった技術があるということを知った。また人間が錯覚を感じることは、どこか魔法をかけられているような気がした。