小宮山 隆 ゼミ 平成14年度卒業論文
人の3DCG化
鈴木 章浩

私は卒業制作として「人の3DCG化」というタイトルのもとでCGの制作を試みた。当初の計画通りには進まず、頭部のみの制作にとどまってしまったが、以下にこの制作の概要と反省点を整理しておきたいと思う。

まず、ポリゴンはまったく使わず、全て自由曲面で作ることにした。自由曲面で作る場合、曲面の接点が密集している箇所に"しわ"ができることが多い。それに気をつけて、初めに左半分を作成し、最後に鏡面コピーをして全体を作った。そのため、髪の毛以外は左右対象になっている。髪の毛は一本一本作っておらず、頭をなぞるように平面オブジェクトを配置し、それにテクスチャを張り付けた。まゆげとまつげ、そして唇は関数を使って、テクスチャを貼った。以上が制作の概要である。

以下、反省と改善すべき点について述べることにしたい。私はCGを描く時に、一つだけこだわりを持つことにしている。それは、できる限り現実に忠実に描くことである。今回も、それを貫き通そうと努力したのだが、力量が足らず、このような出来栄えになってしまった。まだまだ経験が足りないことを痛感するばかりで、改善すべき点が数多くある。

・耳 : お皿のような形になっている。もっと複雑に作りたかった。

・髪の毛 : 所々隙間があり、頭が見える。もっと細かくすべき。できるなら一本一本作りたい。

・レンダリング : 実は、提出した画像はレンダリング途中のもの。間に合わなかった。長くても1時間で終わると思っていたレンダリングだが、合計10時間くらいかかった。

・表情 : 無表情になっている。喜怒哀楽など、様々な表情を作るべきだった。

・全身を作るつもりだったが、顔しか作ることができなかった。

作業に時間がかかり、思うように進まないことばかりだったが、唯一、"しわのばし"だけはうまくいったと思う。