小宮山 隆 ゼミ 平成14年度卒業論文
XMLの基盤と応用
金 相姫

かつてあらゆる文書の互換性の実現を目指したSGMLは、メタ言語でもあるため表面に出ることが少なく、それゆえに「静かな革命」を起こすものと期待された。そのSGMLを継承するとともに、WWWの爆発的な展開の中で表現の自由度に窮屈さを覚えざるをえない状況にあるHTMLの拡張を目指して制定されたXMLは、いま本当の「静かな革命」を起こしつつあるように見える。

本稿では、そんなXMLについて、その基本構造(文法とスペック,メカニズム,DTD,DOM,XMLパーサ,etc.)やその利用に関わる長所と短所を細部にわたって検討するだけでなく、HTMLからの移行と共存、SGMLからの移行と共存について特に考察を加えた。

ともあれ、インターネットを通じて情報がたんに保存され、配布されるだけでなく、もっと意味のある形で-知識や知恵として-活用される道を拓くものとして、XMLの普及に期待している。