私が卒業制作のテーマとして取り上げたものは、2002年6月に日本と韓国で共同開催された`2002 FIFA WORLD CUP TM'である。私の出身地である大分県でW杯が開催されることや、以前から興味を持っていた韓国と共同開催が行なわれるなど、自分の目でも見たく知りたく、そして大学生活の集大成である卒業制作にはこれ以外のテーマはないと思い、W杯を取材した。ただ、W杯という大きなテーマだと取材するのも難しいので、以下4つのテーマで取材を行ない、番組制作をしていくことにした。1つ目は、「村は、どう変わったか? 〜中津江村のその後〜」。カメルーン遅刻騒動で一躍全国区になった小さな村は、キャンプを通じてどう変化したのか。キャンプ前・キャンプ後の村の様子も含めて紹介する。2つ目は、「完結のない物語」。W杯開催のために多額の費用を投じたスタジアム建設であるが、各開催地で赤字が発生している。特に注目されている新潟県にスポットを当て、自治体・県民の思いを伝える。3つ目は、「狂喜乱舞〜外国人サポーターが盛り上げたワールドカップ〜」。フーリガンなどで騒がれた外国人サポーターの行動に密着取材をし、その街の雰囲気・人々も踏まえて紹介する。4つ目は、「日本と韓国、新しい時代へ」。W杯を通じて日本と韓国の関係がどうなっているのか、どうあるべきかなどを、日韓両国民の声や交流イベントなどを通じて伝える。
以上4つのテーマの他に、W杯のその後のニュースも番組内で紹介し、W杯が人々・自治体・日本と韓国の関係にもたらしたものは何なのかを考え、それらを映像で表現した作品である。