富士山は必ず噴火する。噴火に伴う東海地震も、高い確率で起きる。ではいつそういう悲劇が発生するのか。火山や地震の専門家も確たる予想はしていないが、たとえば2000年9月以降、富士山北東部で低周波地震が頻繁に観測されており、専門家は富士山の地殻変動が活発化していると警戒している。富士山の噴火は300年の周期で起きている。前回の噴火は「宝永の大噴火」(1707年)であった。その前年、駿河湾から南海地域を震源とする「宝永東海地震」が発生、その影響で噴火が起きたとみられている。あの大惨事から300年である。火山と地震活動との相関についてはまだ解明されていないが、マグマや地下水が関係して振動を起きていると考えられている。富士山は、幾つかのプレートが押し合い、ストレスが集中しやすい場所である。地震と噴火で起きる被害は甚大だが、十分な対策はあるのか。