2001年11月、中国は念願のWTO加盟を果たした。このことが、1970年代末から始まった中国の「改革開放」政策に拍車をかけることは間違いない。13億人の巨大マーケットを目指して進出する外国の資本・技術。関税・非関税障壁の撤廃で促進される貿易。そのことで国内産業が育成され、経済成長が促進される。が、いいことばかりではない。競争力が激化することで、優良企業と淘汰される企業が分かれ、農村部と都市部の格差が拡大する。非能率的な国有企業が立ち行かなくなり、失業者が増大しよう。これらの問題をどう解決していくか。高度経済成長が続く中国にとっての正念場である。もろもろの問題点をサービス業、流通・金融業を中心に短期的、中期的視点から探ってみる。